夏の甲子園が中止に……
戦争での中断を除けば、春夏連続の中止は
史上初だそうです。
高校球児にとっては、夢を奪われた。
そんな気持でいっぱいになっている
と思います。
特に高校3年生にとっては最後の
チャンスでした。
また、高校で野球を辞める選手も多い
と思います。
今まで何のために、地獄のような、キツい
練習を乗り越え努力し続けてきたのか。
周りの言葉からは
「この経験を糧に……」
「切り替えて前を向いて……」
「高校野球がすべてではない」
と、ど正論(きれいごと)を言う人が多い。
違うんだよ。
厳しい練習に耐え、一緒に頑張ってきた
仲間と同じ夢を追いかけられるのは
まさに今しかない。
高校球児の最後の夏がどれ程重みがある
夏なのか。
私も唯一、人前で号泣した高校3年の夏
は今でも鮮明に覚えている。
だから今は、切り替えられなくてもいい。
ひたすら悲しんでも、1日中落ち込んでも
いい。その痛みや苦しみを共に頑張って
きた仲間と共有すればいい。
今はひたすら下を向いて、3年間よく頑張った
と自分を誉めてあげれば良い。
今は前なんか無理やり向く必要なんて全くない。
私が監督だったら、選手達にかけてあげる
言葉が見当たらない。
甲子園は消えましたが、集大成の場を作って
あげて欲しいと心から願う。